NEWS

文庫本の紙と文字2019年11月08日

同じ作者の同じ作品が、複数の出版社から発刊されていることがあります。そんな時、何を基準にして選びますか?
大きく違うのは表紙のデザインや本自体のサイズですが、紙や文字も出版社によって異なります。

例えば文庫本の紙。
本文に使用されるあの紙は、出版社やシリーズごとに専用の紙が作られており、一般的には出回っていません。色も出版社によって微妙に違います。
一枚一枚の色が少しでも異なると製本された時にまだらに見えてしまうため、文庫本用紙の製紙や管理は通常より気を遣うのだそうです。

一見同じように見える文字も、出版社やシリーズ、内容によってサイズ・フォント共に違うものが使われています。
フォントは大きい括りでは明朝体が使われていますが、よく見ると微妙に異なっており、主なものではヒラギノ明朝や筑紫明朝、游明朝などが使われているようです。

フォントの大きさや1ページの文字量も異なります。
例えば、新潮文庫の標準文字サイズ。
90年前の創刊当時は7.5ptだったそうですが、現在は9.25ptとおよそ1.2倍になっています。

読者が読みやすいよう、時代と共に工夫され続けているようです。

手に取った本がいつもより読みやすい気がしたら、出版社買いをしてみるのも良いかもしれません。

K.T

bunko