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文字がなかった2017年12月19日

東京・上野公園内の国立科学博物館にて開催されている、「古代アンデス文明展」を見てきました。

15世紀から16世紀の「インカ帝国」に象徴される南米のアンデス文明は、
日本人と同じ祖先であるモンゴロイドによって1万年以上も前に築かれましたが、
そのもっとも大きな特徴として「文字を持たなかった」ことが挙げられます。
比較的我々に近い時代まで文字がなかったことに、にわかには信じられない気持ちにもなります。

とはいえ、南米大陸の西側一帯に及んだ文明末期のインカ帝国では、
やはり「記録して通信する」手段は必要だったようで、「キープ」という方法がその役割を担っていました。
これは、彩色され房状にまとめられた紐に様々な結び目をつけ、
結び目の形・紐の色・結び目の位置によって主に「数」を表していたものです。
主に、としたのは、近年の研究によってキープが数のみならず、
言語情報も含んでいることが明らかになっているからです。
このキープが、「シャスキ」と呼ばれる日本でいう飛脚によって帝国各地を行き来し、
通信手段になっていました。

現代の印刷物も、はるかな未来には考古学の対象となるのでしょうか?

S.T